コロナ禍でも、食への欲求はそれなりにあり、
知人と、それも対策が万全の店であれば安全度も高いだろうとの安心感。
標題店は場所こそ地階も、
入り口は格子戸、その脇には消毒液。
調理場脇の天窓は開けられ、
席間には透明のパーテーション。
調理人・店員さんのマスクは当然として、
訪問当日は予約だけの受け入れ、と
対策は抜かりなし。
常連の人に連れて行って貰ったので、
料理は全てお任せで。
《河豚》
刺身は湯引きも付き、柑橘で食べれば
張りのある食感。
巻の上にトッピングされている雲丹は濃厚。
《フォアグラ入り茶碗蒸し》
卵液の蒸し方が十全で、口当たりは滑らか。
骰子大のフォアグラがごろごろと入っている。嬉しい。
《焼き岩牡蠣》
大振りな牡蠣は潮の香り。
付け合わせの芽キャベツも
汁を吸って益々美味しい。
《鮑、河豚の白子》
厚みのある鮑はすっと歯が通る。
白子も小さいながら旨味はたっぷり。
付け合わされた大根がまたねぇ、イイ感じなんだわ。
《オマール海老》
事前に「これを焼きますので」と
生きたままを見せてくれる。
ちょっと残酷な気もするが、
半身が盛られアメリケーヌソースが掛かった一皿が出てくれば
そんなことを考えているいとまもなし。
ぱくっと口に入れればぷりぷりの身に
思わず顔がほころんでしまう。
《仙台牛 シャトーブリアン》
量が指定できるとのことなので150gでお願い。
思いの外多いけど、問題なく食べられる。
「特選A5」とのことだけど、部位もあろう
脂は強すぎずもたっぷりの食べ応え。
軟らかくすっと歯が通り、
焼き加減も相俟って肉の旨さを存分に味わえる。
《釜めし》
具材は鱈子と貝柱。
これでうまくないわけがない。
お焦げも適度に入っており。
勿論、全部は食べ切れないので
残りはお握りにしていただき、持ち帰り。
一旦冷凍し、後刻ちびちびと
余韻を想い起こしつつ食べる楽しみ。
浅蜊の吸い物と香の物が付き、
前者は当然の様に出汁が口一杯に広がり、
後者はいぶりがっこなのね。
飲み物は最初のうちこそビールだったものの、
「イイものがあるんですよ」と
《山崎12年》《響17年》
国産ウィスキー高騰の折り、
市価は幾らぐらいなんだろ?と思いつつ、
罰当たりにもハイボールでぱかぱかと飲み続ける。
お腹も一杯、心の中も十分に満たされた。
評価は、和食店基準の☆五点満点で
☆☆☆☆。
独自のHPが無いようなので
(仕方なく)「食べログ」のURLを張り付け。
兄弟での営業とのことで、
オペレーションも息が合っている。