RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

日本の美・発見II やまと絵の譜@出光美術館 2009年6月26日(金)

今日は株主総会の集中日。
着くまでの間、其処彼処に案内の看板を持って立つ人を見る。

今回の展示とは層がかぶっている(気がする)ので、以外と空いて
いるんじゃあないの?と思い、やって来た。
10時の開館少し前に着いたら、あら何人か並んでる。

それでも、いざ開館されても、さほどの混雑にはならず、
ゆったりと拝見できた。

イメージ 1

入場には”ぐるっとパス”を利用。
通常料金は、1,000円。

展示数は掛け軸・屏風を中心に四十弱と多く無い。
それ以外にも鏡や焼き物、工芸品も展示。
例によって丁寧な解説ボードが付けられている。


『懐月堂安度』と『懐月堂度辰』の〔立姿美人図〕二幅。
まるっきり同じ構図。版画の様にぺったりした彩色。
でも、髪の丸み、姿態のフォルム、着物の靡き具合、そして
柄も全て丸を基調としたもので、全体に柔らかな印象。

『英一蝶』の〔凧揚げ図〕。
細長い画面。険しい筆致の山や木肌。飄々と揚がっている奴凧。
対比が何ともユーモラス。

岩佐又兵衛』の〔野々宮図〕。
従者を従え、見上げている貴人。彩色は殆んど無く、ほぼ墨のみ。
細かい描き込み。漂う静謐な空気。

『田中訥言』の〔異形賀茂祭図巻〕。
百鬼夜行というのか。物の怪が壊れた器機を持ち行進している。
牛車の車輪にも充て木がしてあり、思わず笑いを誘う。
”漫画”に通じるものがある。

それ以外にも『探幽』『光起』の大作屏風もあり。


ただ、鎌倉や室町期の作品は、剥落がかなりあって、
鑑賞とか、気分に浸るというよりも、
「見ました。以上」って感じだなあ。

なので、中に居たのは一時間ほど。
少々、物足りないかな。