RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

重力ピエロ@シネカノン有楽町一丁目 2009年6月6日(土)

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シネカノン有楽町一丁目】は【ビックカメラ】の7・8階。
7階がチケット売り場で、8階が劇場。
【よみうりホール】があることは知っていて、
昔試写会で何度も来た事があったけど、
こんな施設ができていたんだなあ。

事前に指定席券に交換するシステムで、席数は257。
スクリーンは大きくない。前五列は平坦だが、通路以降は急勾配。
前の方の席を選ばなければ、どこに座っても、比較的見やすい。

中は、『伊坂幸太郎』効果か、『岡田将生』効果か、若年層を多く見掛けて
(それも、女の子、ね)七割の入り。


仙台に住む、『泉水』と『春』の兄弟は、兄が遺伝子を研究する大学院生、
弟は落書きを消すアルバイトをしている。
公務員の父親は、趣味で養蜂をしながら、別荘のような家で静かに暮らしている。
母親はもう無くなっている。

そんな兄弟の住む街で連続放火事件が起きる。放火が起こった場所に、
奇妙な条件の一致があることに気づいた兄弟は、事件を追い始める。

そこに、母親の死と『春』の出生の秘密が謎として提示され、
それらが全て結びついて、事件が解き明かされた先には・・・・。


アヒルと鴨のコインロッカー〕や〔Sweet Rain 死神の精度〕といった
伊坂幸太郎』原作の他映画化作品同様、カットバックで過去の出来事が随時挿入され、
円管が完成した時には、ちょっと切なくなるような大団円が待っている。

細かいエピソード提示や、小道具の使い方の積み重ねが良く練れており、
「あ!そ~ゆ~ことだったのね」と観ている時は勿論、
後で反芻している時でも、思い当たってしまう。

大まかな流れは兎も角、デティルは見逃している箇所も(多分)あるので、
キチンと把握するには、もう一度観ないと駄目かな?とも感じた。

脚本やテクニック的な部分はさておき、大きな流れは、
人間同士の繋がりを清算し、再構築する物語。
非常に良くできている快作だ。